2009年9月7日

RAD Studio 2010の新機能その12

コンパイラ/Delphi
新しい"delayed"ディレクティブでDLL内の関数のロードを実行直前まで遅延することができるようになります。詳細はAllen BauerさんProcrastinators Unite… Eventually!とその続きのExceptional Procrastination
また高橋さんがdelayedディレクティブを実際に使用する方法を紹介しています。詳細はTeam JapanDelphi 2010: 新機能 delayed ディレクティブ

IDE/言語構成ツール
言語構成ツールでIDEのUIとライブラリの言語を切り替えることができます。詳細はAndreas HausladenさんのRAD Studio 2010 now speaks multiple languages

DataSnap/REST+JSON
DataSnap上でREST経由でJSON形式のデータをやり取りする方法を高橋さんが紹介しています。詳細はTeam JapanDelphi 2010: DataSnap 2010でREST,JSONを試す

IDE/オブジェクトインスペクタ
コンポーネントのプロパティエディタをオブジェクトインスペクタ最下段の"verbs"エリアからも呼び出すことができるようになります。詳細はPaweł GłowackiさんRAD Studio 2010 - Object Inspector "verbs" area

VCL/JSON
TJSONMarshal/TJSONUnMarshalを使用してクラスインスタンスをマーシャリング(シリアライズ/デシリアライズ)することができます。詳細はDaniele TetiさんCustom Marshalling/UnMarshalling in Delphi 2010

コンパイラ/RTTI
RTTIについてのまとめ。
  • TRTTIContextはレコード型で、Create/Freeで生成、破棄する必要はありません。
  • RTTI用のデータで実行ファイルのサイズは大きくなります。
  • RTTIを使用するとprivateメンバにもアクセスできます($RTTI指令でメソッド、フィールド、プロパティの別に可視範囲を指定します)。
  • 実行時情報を元にどのメソッドでも呼び出すことができます。
  • TValueはバリアント型のように使用できます。
  • 詳細はWings of WindさんCommunity pulse: CodeRage 4, RTTI Reloaded

    コンパイラ/クラスコンストラクタ/クラスデストラクタ
    従来initialization/finalization部に記述していた処理をクラスコンストラクタ、クラスデストラクタに置くことができるようになります。クラスコンストラクタはinitialization部よりも前に、クラスデストラクタはfinalization部よりも後に実行されることが保証されています。これによりクラス依存のコードをそのクラスの外側に記述する必要がなくなり、リンカが不要なコード/データを外すことが容易になります。詳細はAllen BauerさんClass (, Static, or Shared) Constructors (and Destructors)とその続きのClass Constructors. Popping the hood.

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